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CUDBAS(クドバス)とは

初めてクドバスと出会う方へのイントロダクション



CUDBAS(クドバス)とは何か、何ができるか

 CUDBASは、 A Method of Curriculum Development Based on Vocational Ability Structure (職業能力の構造に基づくカリキュラム開発手法)の略称です。 職業教育で養成しようとする人物の能力を書き出し、それらを構造的に整理し、 有効なカリキュラムを開発しようとしています。 CUDBASの適用は短期間研修カリキュラムでも、 大学のような長期間教育のカリキュラム開発にも可能です。
 カリキュラム開発の手法として開発したものですが、この他の用途にも広く利用できます。 漠然としている概念や、考え方、理念などを整理し、構造化することが可能です。 このことから、クドバスは発想法としても利用されることが多くなりました。 一方、クドバスはカリキュラムの要である目標設定を行いますので、 この機能を人材評価や機関評価、施設評価に適用することに使用しています。




カリキュラム開発の方法とクドバス

 従来、カリキュラム開発には次の5つの方法がありました。
@カリキュラム基準による方法
A作業分析による方法
Bのりとハサミ法
C目標分析によるカリキュラム開発法
D職業人の能力を書き上げる方法

 「@カリキュラム基準による方法」は、職業教育でよく行われる方法です。 委員会方式で、専門家の意見を反映しながら決められた条件下で、 目標設定、教科目設定、時間配当、学年配当、細目書き上げなどが行われる。 これをカリキュラム基準として設定します。 この基準を元にして教育を展開すれば、全国で均質の教育を行うことができます。 反面、地域の教育の特色の出し方との間で干渉しあうことが予想できます。 理想的には基準をカスタマイズさせて自由な裁量範囲の元で特色を出せればよいと考えられます。
 「A作業分析による方法」は職業人の仕事のやり方を観察して分析的に記述し、 その中から教育項目をリストアップする方法です。 作業者の行動を追跡して記録し、何を考え、どう動いたか、何が必要な能力かを書き上げます。 どのような作業実態があり、どんな能力があれば従事できるかを記録してゆくのです。 この方法は時間がかかりますが、明瞭なデータをもとにカリキュラム開発を行う点で優れています。 その反面、膨大な時間がかかり、一人の職業人の仕事というくくりで考えると実用性は少ないと言えるでしょう。 仕事の部分的な能力開発では効果が期待できます。 また、この手法を学習するには一定の期間がかかります。



 「Bのりとハサミ法」は既存のカリキュラムを収集して良い点をつなぎ合わせる方法です。 いわば試行錯誤によるカリキュラム開発と言って良いでしょう。 はじめは失敗も予想されますが、徐々に成功率を上げていく方法です。 また、よいカリキュラム例が無い場合には開発が荒くなります。
 「C目標分析によるカリキュラム開発法」は一つの目標項目を設定して、 それを論理的に分解しながら下位項目を書き出す方法です。 論理的な構成を作り上げていくために達成度は確かなものになると考えられます。 しかし、長期にわたる教育や、一つの職業についてカリキュラム開発することは困難と言えます。
 「D職業人の能力を書き上げる方法」があります。 これにはクドバスとDACUMが属します。 小集団で開発しようとする職業人のイメージを設定し、 具体的な能力項目を書き上げる方法です。 この能力項目を分類整理して仕事と能力のマトリクスを書き上げます。 次に能力項目を組み合わせてカリキュラムを作成します。 比較的短時間で良質なカリキュラム開発ができると言えます。

※出典:「PROTS B2:訓練プログラム編成の方法」
(PROTSについてはこちらの「CUDBASの歴史」で紹介しています。)


従来の方法とクドバスの違い

 例えば従来の研修では、 漠然とした研修目標のまま研修プログラムが出来上がるため、 成果が見えない、わからないといった障害が起こります。 それに対してクドバス(CUDBAS)は、すぐれた職業人のイメージを研修目標と定めます。 研修目標を具体化することで研修そのものの具体化にもつながります。 すぐれた職業人はどのような仕事をし、どのような能力を備えているか、そのイメージに合う仕事を1つ1つ分析し、細かく分解していきます。 分解した仕事と必要な能力を並べ1つの業務のチャート(一覧)を作成します。 これにより業務に必要な仕事と能力がわかり、どのように研修すれば目標に到達できるかがわかります。 実際の研修ではこれを評価項目にして評価に使用することができます。 また、教育する人物に習得させたい仕事の能力を組み合わせて研修プログラムにすることができます。 研修後は、成果、結果を評価することでその後の研修に役立てることもできます。




クドバスとDACUM

 クドバス開発にはモデルがありました。 カリキュラム開発で先行していたカナダ雇用・移民省のDACUM(Developing a Curriculum)です。 当時の国際労働機関(ILO)、アジア太平洋技術開発プログラム(APSDEP)が この方法を導入して各国に普及しようとしていました。
 DACUMの場合、主に会議によってカリキュラムを開発します。 コーディネータが進行させ、10人程度のメンバーが参加して進められます。 B4用紙に意見をまとめて壁に貼りだし、仕事と能力のマトリクスであるDACUMチャートを作成します。 通常、この作業には4日間程度の時間がかかります。 完成したDACUMチャートをもとにカリキュラム開発に入るのです。 手慣れたコーディネータが能力項目の表現を扱うので、文章チェックの必要性は比較的少なくなります。 DACUMマニュアルはチャート作成までが克明に記載されており、それ以降の作業は事例があるのみで、マニュアルはありません。 また、DACUMチャートには重要度という考え方は無く、配列も工程順のように時系列で配置しています。 この作業は大規模な取り組みになりますし、多くの時間も要します。



 CUDBASは会議という方式を小集団活動に置き換え、 ワークショップで成果をもたらすようにしています。 これは多くのメリットをもたらします。
 第1はコーディネータの力量に左右されないことです。このための学習が不要になります。
 第2は所要時間の大幅な短縮です。24時間要する内容を3時間程度で完了できるようになりました。 実にDACUMの必要時間の約12%の時間でチャートができあがります。
 第3はメンバーの発言の機会が公平になることです。 CUDBASではカードにメンバー全員の考えが反映され、分類に当たっては公平に処理されます。
 第4はメンバー間の活発な討議とコミュニケーションによって、 妥当なチャート作成が可能となります。 チャート作成後の文章チェックには別途3〜4時間程度が必要になります。 これを含めますとDACUMの必要時間の約24%の時間となります。
 DACUMでは能力の配列は工程順に行いますが、CUDBASは仕事も能力も重要度順に配列しますので、訓練プログラムやカリキュラム作成がしやすくなります。 何から研修を実施すれば良いかが明瞭に示されます。


国際社会と教育ニーズの変化

 企業や国は常に激動の環境下に置かれてきました。 そのテーマは時代ごとに変化しています。 日本では、いわゆるバブルと呼ばれていた景気が良い時代から変動が起こりました。 その後、2007年問題など対応を迫られました。 景気の波によって経営を変えていく必要がありました。 また、個人の価値観の多様化という動向も間接的に影響を与えます。 健康志向が高まったり、個人消費が冷え込んだりすると、 商品ラインナップを変えたり、多品種少量生産を考えなくてはなりません。 このことで製造ラインの変更や生産方式の変更を余儀なくされます。 さらに国の動きも影響を与えます。 海外展開が加速する中で、多くの企業は海外に生産拠点を開設し、そこに多くのオペレータを採用します。 人材育成はすぐに課題となります。 激動する世界経済の変動も影響を与えます。 国際競争力のある体制づくり、仕組みづくりが必要になります。
 日本の社会は少子高齢化が進行し、労働力人口が高齢化し、世代交代や高齢者の仕事の仕方なども問題になります。 どれをとらえても、時代によって同じ状況はありません。 教育は、この「変化」とセットで変動します。職員の教育もこの変化に応えていかなくてはなりません。 従来の教育方法では、それらに対応するために時間がかかるようになってきています。


職業教育にクドバスが役立つ理由

 クドバスは、これまで多くの職業教育の場で実践されてきました。
 第1の理由は短時間でカリキュラムが開発できることです。 クドバスは会議室のような空間があれば、いつでも、どこでも実施できます。 これに特別な教育は必要ありません。
 第2は規模・特性に応じたカリキュラム開発ができることです。 公共訓練施設では基準を作成して、 これを適用したカリキュラムを編成する方式がとられていますが、 これは必ずしも現場の作業や環境に合わせて作られているものではないために、 基準と現実との間に大きな障壁があります。 指導にあたっては基準で示された項目を教育期間の中に適切に組み入れることになります。 この作業が困難なものとしてクローズアップされます。 どの時期に何を指導するか、誰が適任者か、基準内容を網羅できるか・・・ など教育を具体化するには多くの問題があります。 クドバスではスムーズに実施できるように作業がマニュアル化されています。 また、活動の内容や、独自の文化を考慮したカリキュラムも開発できます。
 第3としては実用性が高いことが挙げられます。 1つ1つの能力が目標設定となっているために、 その内容を習得したかどうか判定することができます。 日常業務のOJTの中に組み入れやすくなっています。 実際に指導し学習させる際に、 この目標設定とその評価基準が明確になっていることは役立ちます。 能力が自己完結するように記載されていることは、 それ単体の教育として見ることもできますし、関連内容で見ることもできます。 これは目標管理をしやすくする効果もあります。
 第4はカリキュラム作成者が当事者によることです。 一般にカリキュラム開発は当事者によらず行われることが多くあります。 カリキュラム開発に関心があっても、 事前にその方法を学習しないとできないことが一因となっています。 クドバスでは仕上がり像に対する意見や見解を持ち、 内容を知っている当事者であれば誰でもカリキュラム開発に参加できます。 クドバスはこの作業を通して、 共通の目標である「職員像」の実現に向けて立場を越えて議論し、 見解をまとめ上げていきます。



クドバス(CUDBAS)については無料で受講できる「CUDBASイントロダクションセミナー」を開催しています。
セミナー詳細はこちらよりご確認ください。


1 CUDBAS (クドバス) とは クドバス手法に初めて出会う方のためのイントロダクションです
2 CUDBASの特徴とできること クドバスの特徴とできることについて述べています
3 CUDBASの普及状況 世界各地で実践されているクドバスの現状を紹介します
4 CUDBASの適用実績 2011年までのクドバスの実績をまとめました
5 マレーシア政府のCUDBAS活動 マレーシアで行ったクドバスセミナー、企業支援活動を紹介します
6 CUDBAS雑誌記事 雑誌や新聞などに掲載された記事を紹介します
7 CUDBASとISO ISOにクドバスを使用しています
8 能力マップとは 能力マップによって人材育成を見える化します



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